そして……

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『バスケの試合で怪我をしちゃってさ、残り五分で無理やり出場して、奇跡の逆転シュートを決めたよ』 『凄い! アイ君、カッコいいね。でも無茶はダメだよ』 『大丈夫さ。この大会が終わったら、秋にある文化祭までゆっくり休むつもりだからね。ギターの練習をして、ライブでもやってみようかな?』 『アイ君なら似合いそう! あっ、でも……これ以上アイ君のファンが増えたら淋しいな』 『そう? じゃあ、ミーちゃんの為だけにギターを練習しようかな?』 『えっ、ほんとっ!? すっごく嬉しいよ! 見たい! 見たいよ!』  ヤバイ……ミーちゃんが可愛くて悶える。俺の中では、ツインテールの美少女が確立されていた。 『ミーちゃんってさ、どんな髪形してるの?』 『えっ? 特に決まってないけど……アイ君はどんな髪形が好きなの?』 『ツインテールとか可愛いよね』 『ツインテールか……私もツインーテールにしようかな?』  キタ―――!!! ツインテールの美少女……想像するだけで鼻血が出そうだ! 是非、ゴスロリで写真をアップして欲しい! 『ゴッ……ゴスロリなんて……にっ、似合うかも……なーんて、あはははは』 『アイ君、そんな趣味があるの?』 『じょっ、冗談だよ!』  直接話してないのに、声と一緒に文字まで上擦ってしまう。  そんなやり取りが一カ月以上続いた。その間にブルーアイは変化し続ける。  高身長でバスケ部のエース。ギターの才能も開花し、ライブチケットは即完売。親が金持ちで専属のメイドがいる。俳優としてスカウトもされ、スポーツ、音楽、俳優、どの道を進むかが悩みの種。最近では神が与えた才能の数々が疎ましくも感じて……  ……  ……  誰だ、こいつは!? 俺じゃ無い事だけは確かだ!  そして、恐れていた事が起きてしまった。
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