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「うわあぁぁぁ!!」
肩で息をしながら、額の汗を拭う。
…あれ、なんで俺こんなに汗掻いてんだ?
変な夢でも見たのか?
ボーっとする頭では思い出そうとしても何も出て来ないから諦めて、取り敢えず溜め息を吐く。
それと同時にガチャっとドアが音を立てて開いた。
「あっれー?イチ、もう起きてんの?
珍しいこともあるんだなー」
ニコニコと笑ってる主と目線がぶつかる。
「まこっちゃん!え?今何時だよ?」
「まだ6時過ぎだよ?」
マジかよ…。この俺が早起きなんて、なんつー珍しい事してんだよ。
「あーなんかもう眠気も吹っ飛んだし、俺ちょっと散歩して来るわ」
「ん?りょーかい 気をつけてね」
素早く着替えた俺は、手を振って見送ってくれたまこっちゃんに、片手をあげて部屋を出た。
「んーっ!
朝の空気って気持ち良いなぁ!!」
思いっきり伸びながら歩き出す。普段は夜歩いたり走ったりしてるけどさ、体動かすのって気持ち良いじゃん?
寝てて汗も掻いてたみたいだし、なんなら思いっきり掻いちまおーみたいなさ。
エスカレーター式のこのやたらデかい学校の外周はやっぱりデかくて、帰って来る頃には朝練してる陸上部がいたりした。
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