バレンタインです

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「……ごめんな、不安にさせて」 「いや、全然平気だからっ!」 「うそつき」 ふわりと、軽いハグ。 「ほらちゃんとぎゅって確認しろ」 「か……確認って」 「だから、抱き心地。いや抱かれ心地?」 「あのっ、えーと、はい」 ぎゅっとして、すぐに離れた。 だって恥ずかしいんだもん。 鞄なんか抱きしめてた自分がアホだと思うくらいに、やっぱり今日も翔ちゃんの腕のなかはあったかかった。 「あのさ」 「うん」 「俺が好きなのは美緒だけだから」 返事の代わりに、心臓が口から飛び出しそう。 「これ、ありがとな」 「あ、うん」 「大事に食べます」 「……は、はい」 つられて私も敬語になる。 「もったいないからまだ食べないけどね」 なんかこのチョコ大人な匂いするーと嬉しそうに笑って箱を閉じてしまった。 「俺のだから美緒にもやんない」 「…………!」 くらった。直でくらった。 たまに出る翔ちゃんのツンデレ砲!!
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