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私は肉体を消したまま、駅を後にし道端で息絶えた猫や犬を撮る。
事故の多い交差点で、息絶えた人を撮る。
飛び散る肉や血を撮るのは辟易する。
実際、私は泣きそうだ。
一日姿を消したまま歩いて、一日の終わり。
人気の少ない公園でベンチに座り、スマホのアルバムを開く。
私のスマホは輝くほどに光り、更にスマホからいくつもの光が天に昇っていく。
そう。それは魂だ。
私が死に様を写真に収めた魂たち。
光が全て天に昇って暗闇が復活してから私は天に祈りを捧げる。
「神様……。今日も沢山の魂を悪魔に奪われずに天国へと贈りました。いつまで、こんなことを続ければ私は天使になれるのでしょうか?」
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