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この館に連れてこられたオメガたちは、これを最上の遊びとして教えられる。対等であったり、上位になったり、下位になったり。ただ、己たちの肉欲を相手の中に埋め込むことだけは、ルール違反と教育された。それと、肌を傷つけること。それをしてもかまわないのは、オメガ以外の誰か――所有者となるアルファのみ。
しかし、挿入されるよろこびを、美月は知らないわけではなかった。護衛あるいは玩具として与えられる、アルファでもオメガでもないもの。個体数の多いベータを相手に、こっそりと遊んでいる。
オメガ同士で挿入しなければ、ルール違反にはならない。
そういう規則の抜け道を、ほんのわずかな自由としていた。
「ひぁ、は……っ、あ、ううんっ、んぁ、あっ、ああ」
オメガたちの嬌声が、絡みあって室内に広がっていく。
美月はながめている財前の存在を忘れて、うつくしいオメガたちとの淫らな遊興にふけっていた。
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