男子高校生の糖度が高めで良いですか？【後編】

１

　まるで麻薬のようだな、と思う。自然と眉間に皺が寄って、僕は渋い表情を浮かべてしまっていた。
　どうしても危惧してしまう。
　そんなに何度も伝えなくても、その想いはちゃんと僕に届いているのに。
　―僕は君を不安にさせているのか？　アレは一見ちゃらんぽらんに見えるけど、そう見せているところがあるからな。
　砂生は本当に辛いときはその様子を見せない。悲しいときはその顔をしない。僕には見せない。隠そうとする。そんな砂生を馬鹿だな、と思うけれど、そんな強さを持っている砂生を好ましいとも思っている。
　そんな砂生だが。僕のことに関すると我を忘れてしまうことが多々あることも僕は気づいている。