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Kホテルは、大阪でも五本の指に入る高層(こうそう)ホテルだった。
地下鉄を終点まで乗ったサヤは、そのまま地下通路をKホテルまでの一分間、歩く。
これがKホテルの「売り」で、JR大阪駅からも、この地下通路を利用できるのだ。
そしてサヤは、少し離れた地味な従業員専用ドアから入り、事務所や食堂などのあるバックヤードに向った。
このホテルの場合、1階は企業関係の事務所に当てられており、2階は企業関係の客室に当てられていた。
エレベーター横のロッカールームで制服に着替えたサヤは、事務所に寄って客室管理用タブレットを預かると、確認しつつエレベーターで地上3階に向った。
着くと各客室のチェックをしていき、『清掃完了』プレートが下がっている部屋は念入りにチェックをする。
そして、そのタブレットに『済』を入れ、その客室のプレートを外していくのだ。
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