その階がアレの時…

8/10
前へ
/10ページ
次へ
 サヤが廊下に出て、ドアを閉めようとすると、廊下の向こうから誰か走ってきながら、 「あっ、すいませーん」 「あれは、新人の清掃員……」  その彼女は、血相を変えていて、 「すいませーん。タオルを忘れてー」  サヤと入れ違いに部屋に入った。笑いながらサヤが、 「それなら、私が拾って……」  と室内に戻ろうとした時、バタン! どドアが閉まった。 「えっ、何? どういうこと?」  どうやっても、マスターキーを使ってもドアが開かないのだ。 「まさか。ウソでしょう?」
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加