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壁がせまってくる。
モニターが、せまってくる。
さえずりが。
一人の男の『宇宙』が、せまってくる。
修二はいまさらになって、訪れたことを後悔していた。
「なんのために…」
「なんですか?」
「なら、なんのために、俺を」
力をこめ立ち上がる。
「一人でつながらないSNSならそれでいい。なぜそれを俺に教えた!!」
男の顔が歪んだように思った。
顎に手をもっていく。
男の緩慢な動作。
そこから目がはなせない。
唇がさけるような笑いをもらす。
「同窓会とは、人とつながることでしょう?違いますか?」
「でも、そのつながりが出来ない孤独な人間だから」
「だからです」
男はゆらり立ち上がる。
「確かめて見たくなったんですよ。自らの『宇宙』との交信は、どれくらい正しいのか」
「どれくらい、正確なのか」
「どれくらい、間違っているのか」
「私の中にある宇宙は、あなたのような人間と似ているのか」
「似ていないのか」
「『私は』、」
ドアが閉じる。
音がした。
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