0人が本棚に入れています
本棚に追加
俺は右手に、葵は左手にグローブをはめてキャッチボールをする。
オレンジ色にMのマークが入ったこのグローブはお父さんが唯一残してくれたものだ。
いつもの通り感謝してから始める。
チームの監督がキャッチボールは会話だと言っていたが未だにその意味はわからない。
ただ葵とのキャッチボールはとても楽しかった。
カーブ、スライダー、フォーク、お互いに曲がってるかどうかわからない程度の変化だがプロ選手を真似て投げ合った。
6時の鐘がなるまで葵と二人で遊んだ。
学校が違うからこの時間しか会えないけど
俺にはそれで十分だった。
最初のコメントを投稿しよう!