遊撃手

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次の日、俺はいつもの場所にいかなかった。どんな顔して会えばいいかわからなかったから。 それからリトルチームの練習にも行かなくなった。夏休みだというのにただ家でゲームをしてるだけ。母さんは仕事で家にいないから注意されることもない。 一人しかいない部屋には無機質なプラスチックが擦れる音とテレビから流れる実況の声が響いていた。 行かなくなってからどれだけ経ったのだろう?そろそろ大会が始まるはずだ。でも俺には関係ない、もう野球はやらないのだから。
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