枠外(具欄児・校長-戌心・裸足 ※しねたあり)

2/5
前へ
/11ページ
次へ
「何だよ…こんな時に…」 「池谷さん、俺も同じなんです。」 「同じじゃねぇよ!お前は友達、俺は相方なの!二十年間もずっと一緒にやってきたのに…!」 テレビで見た慌てている池谷さんとはもはや違う人物だった。目の輝きなんてどこにもなかった。でも、何処かまだ余裕があった。何故か。そう考えている先で、物音がした。隣の部屋からだ。 「娘さんですか。」 「…えまと嫁は出掛けている…」 「じゃあ…」 「…開けんな。開けんじゃねぇ。開けたら殴る。」 いつも優しい池谷さんから発されているとは思えない言葉。 開けたい。殴られてもいい。それ以上に、気になるんだ。もしかしたらなんて思って。
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加