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「サカツキさん、、、?て、サカツキさんっ熱っ!!すごい熱ですよ!!」
「、、心配いりません、少し休めばさがります」
「ダメですよ!たく、もうこの時間じゃ、病院やってないし、、、とりあえず、俺そこらへんのドラッグストアで薬買ってきますよ。サカツキさん、ここで少し待っててください」
「本当に、大丈夫ですから」
サカツキはユウナギの腕をとり、大丈夫だというようにひきとめる。
が、思うように力が入らずにその手首をユウナギに掴まれた。
「サカツキさん?あのねえ」
ユウナギがサカツキに顔を近づけ、
「そんなに目元赤くして、荒い呼吸して、熱い息して、頼りなさげにフラフラして、俺、勘違いされたらヤですんで」
「勘違い、ですか?ぼくとキミがそういう関係ということを?」
「サカツキさん、やっぱ熱ありますね。そうじゃなくて、サカツキさんが自分から誰かれ誘うような人にみられることです」
「別に誘ってなど、、」
「みえます」
ユウナギはドラッグストアを見つけると、
カプセル状の風邪クスリと、ゼリーやプリン、冷えピタといった細々としたものを調達してサカツキに云う。「どうしますかね、俺の家もサカツキさん家もここからはかなりありますね。サカツキさん、近くのホテルで休みましょ、それが1番はやい」
ユウナギは、サカツキの肩を抱くと足早に歩き始める。
ホテルに着き手早くチェックインを済ませると、ユウナギはサカツキを抱えエレベータに乗り込む。
扉がしまったと同時に、サカツキがユウナギにぐったりともたれかかった。
眉間にしわを寄せ、躰が細かく震える。
部屋に大急ぎではいると、ユウナギはサカツキのジャケットを脱がせ、ネクタイを外しシャツのボタンをふたつあけ、ベッドに寝かせた。
メガネをとりサイドボードに置くと、タオルを水で濡らし額にあて、首筋や顔の汗を時節拭う。
「サカツキさん、薬のまなきゃいけないんだけど、腹になにかいれないと。、、なんか食えそうですか?」
「、、、なにが、あるんですか?」
「えーと、、おかゆ、ゼリー、プリン。こんなもんしかなかったんすよ」
「、、プリン、いただいてもよろしいですか?」
「あ、はい、ちょっとまって」
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