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ドンッ!
鈍い音と同時に眼前を左へと過ぎゆく巨大な塊。
先程まで目の前にいた琉生の姿が忽然と消え、
宙に放り出されたスマートフォンが重力に負けて地面に落ちていく。
呆然と虚空を眺める淳太の視界にスローモーションのように琉生のスマートフォンの画面が飛び込む。
『S……N……S……』
キィーーと言う摩擦音があたりに響くと、すぐさま左の方から聞き慣れぬ悲鳴が聞こえる。
その音にかき消され、地面に落ちたスマートフォンは音もなく画面が割れた。
次第にできる人だかり。心神を喪失していた淳太はゆっくりと視線を下に落とす。
琉生のスマートフォンが省電源モードになる直前。
淳太は琉生のスマートフォンに表示されていたメッセージを口にした。
「Soul Not Slain……」
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