だから、フォローする。

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ーー奥寺 琉生の死。 夏休みが明けたばかりで浮き足立っていた生徒、教師等に大きな衝撃を与えた。 歩きスマホが引き起こした凄惨な事故として戒められ、失われる必要のなかった命の損失を皆で悲しんだ。 それ以後、教師等は徹底した指導を試みるようになった。 生徒等もまた自然と歩きスマホを控えるようになっていた。 * * * それから三週間の日が過ぎた。 高校から5分ほどの場所にある河川敷の公園。 大きな橋桁の作る影の下で スマートフォンを片手にベンチに腰掛けてうなだれる 要 淳太の姿がそこにあった。 生徒等の心の傷が癒え始めた頃、眼前でその命が失われるのを目の当たりにした淳太は未だに立ち直れずにいた。 「あの時、俺がフォローするのを止めていたら、 少なくともあの場で立ち止まらなかったハズ……。 いや、そもそも俺がスマホを買っていなかったら、 変なSNSアカウントの話になることもなかった……。」 自己嫌悪の螺旋が淳太の心に巻きつき、これでもかと締め付ける。
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