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「琉生の魂はきっと淳太の中に残ったんだよ。
だから、淳太は他の人より辛いんだよ。
けど、だからといって淳太のせいでもないんだよ。」
泣きじゃくる淳太にアコは優しく声をかけた。
アコの言葉に淳太は救われるような心地になる。
「琉生の魂が……俺の中に?」
淳太の言葉にアコはゆっくりと頷く。
「琉生……。」
胸を抑え、琉生を思い出す淳太。
かけがえのない親友の魂が、自分の中に残った。
淳太の胸の奥のおもりが次第に軽くなっていった。
「そうだな……。
いつまでもこんなんじゃ、俺の中にいる琉生に悪いもんな……。」
淳太はベンチからゆっくりと立ち上がってアコに言った。
「サンキューな。」
「……うん。」
「魂かぁ……。」
空を見上げてボソリとつぶやく淳太。
その時、フラッシュバックするように
淳太の脳裏にあの瞬間が蘇る。
ーー魂……Soul……。
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