だから、フォローする。

7/8
前へ
/30ページ
次へ
アコはニッコリと笑って、淳太を窘める。 「気にしすぎだよ、淳太。 たまたまだと思うよ。」 「たまたまかなぁ……。 ほら、このアカウントなんだけど。」 そう言って、淳太はスマートフォンで『邪悪』さんのプロフィールをアコに見せる。 アコはその画面をじーっと見てから、ちょっと呆れたように言った。 「淳太、そういうの信じてるの?」 「そういうわけじゃないけど……。 でも気になって……。」 アコはしばらく黙った後、 「……わかった。」 と言って自身のスマートフォンを取り出す。 「じゃあ、私がフォローして何もなかったら、 変なこと考えるのをやめてお家に帰るんだよ?」 突然のアコの決断に淳太は酷く戸惑った。 「え……いや俺、そんなつもりじゃ……。」 淳太がセリフを言い終わるが早いか、 アコは凛とした態度でスマートフォンを操作して、 淳太の目の前で『邪悪』さんをフォローしてみせた。
/30ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加