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「なあ、アコ。お前のアカウントも教えろよ。」
淳太の驚きの一言に琉生は開いた口が塞がらなかった。
ーーえ、ちょっと。淳太さんそのアカウントでアコをフォローする気ですか?
しかし、アコは顔色一つ変えず淳太に言った。
「私、SNSって嫌いなんだ。」
「なんで?」
アコの言葉に淳太が食い下がると、
アコは言った。
「淳太はSNSだけの知り合いができた時の事考えたことある?」
「いや、ゴメン。俺始めたばかりだからよくわかんなくて。」
淳太は下を向きながら頭をかく。
「もしその人がSNSをやめたら、
自分にはその人が生きているのか死んでいるのかわからないんだよ。」
思いもよらないアコの思い一言に
淳太は言葉がなかった。
「本当に死んじゃったときだって、死んだかどうかもわからない。」
悲しそうな表情を浮かべるアコ。
「だから……。SNSはやりたくない。」
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