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こうして私と那月ちゃんと主任の3人で、
カラオケ店にでも行こうということに。
保津さんはマイホームが片道2時間半の
場所に有るので終電目指して走り去り。
最初から不参加だった岩城くんを
呼び出そうとするも、電話に出てくれず。
主任を運ぶための男手が必要なのに、
その他の男性陣は二次会のキャバクラへ
一斉に瞬間移動してしまい。
途方に暮れたままビアガーデンに残る
我ら3人…いや、正確には2人。
だって主任は健やかに眠っている…。
「ったくもう、
なんでこんなになるまで飲むかなあ」
私のボヤきに那月ちゃんが答える。
「営業部のダメ新人のせいで、
クレーム対応に走り回ってましたもん。
主任、今週は殆ど寝てないと思いますよ」
そうなのだ、それは私も知っていて。
だからこのまま放置出来ないと言うか。
「那月ちゃん、2人して主任を担ぐ?」
「うーん、頑張っちゃいます?」
溜め息を吐いていると、
誰かに肩をトントンと叩かれた。
「手伝ってあげようか?」
そんなことを言うのはもちろん、
俊くんしかいなくて。
「ええっ?だって、いいの?!」
「きゃーっ、俊さんカッコイイ!!」
ああだこうだと話し合いの結果、
その数十分後にはなぜか私たちは
俊くんのマンションにいたりする。
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