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さて、君は『竹取物語』を知っているかね。
そう、あれだ。かぐや姫の話だよ。
竹から生まれた少女が最後には月に帰ってしまう話だ。
あの話で月から迎えの使者がやってきて、月へと変える場面。
使者はかぐや姫に壺に入った薬を飲ませる。
理由は覚えているかね?
簡単に言えば(地上という)汚れた世界の食べ物を食べて
気分が悪くなっているから、だ。
当時の日本人たちの感覚からすると
戦乱や疫病に包まれた辛い地上は汚れた世界、
そして月の世界は何の苦しみもない清浄な世界ってことだ。
この汚れた世界の食べ物を口にすることで
自身が汚れてしまう、というのは「ヨモツヘグリ」の
考えだと私は思うのだよ。
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