863人が本棚に入れています
本棚に追加
/88ページ
余りにも魔王に従順すぎない?かなり良い悪魔だけど従順!
けど、誤解もまあ解けて、したくない訳ではない。キスだけならば。
「アタル……光風については…「キス、しねえの?」
言えばキョトンとしてから、ちょっと頬を染める。それからニマニマし始める。頬を染めるまではいいんだけどなぁと、こういう時いつも思う。
「あ、つか、歯磨きしてな、ッン」
肩を強く抱き締めて、ばっくり食われる。
緩く開けた口の中に、熱い舌が口いっぱいに入って来る。溢れた唾液を啜られて、何も出来ない舌を絡め取られて擦られる。
「ン、んッッぅ、ふ…う、うン、」
顔が熱い。血が登る。頭が後ろに倒れて、けど直ぐにぶつかる。壁が出来てる。自分の後ろに、無かった壁が。
「ん、!?おぅが、かべ、なんぇ、ァ、」
「大丈夫ほら、俺が今作っただけ、こうすれば何も見えない」
「んや、キス、だけらッて!」
「直ぐに終わるから……ね、アタル、お願い……」
「……ッ」
下から生える、うねる紫の何かが幾重にも絡んで壁になる。後ろに作った壁に背を付けて、囲むように翼が横を覆う。シーツを下に落とされて、裸体が露になる。
「胸、出てきたね……」
「やだ!見んな、ちょっと、壁!」
「ふふ、壁も俺なんだから、優しくしてよ」
まるでアーチのように形状を変えた壁に押し出されて王牙に体を差し出すような格好になる。文句を言う前に王牙の舌がピンと立った乳首を舐めとり、しっかり閉じていた足を開かせて、まだ少しその気の無い性器をやわやわと揉み始める。揉めば硬くなるし、硬くなった後の擦り方が的確で腰が揺れる。
気持ちがいい。性器の先端を指でトントンされて、括れを柔く擦られて、力加減も絶妙だ。それでいつの間にか自分の手は胸を舐める王牙の頭にすがり付くように抱き締めている。ゆっくり高められていく熱に、浮かされていくように、徐々に意識が呑まれていく。
「ァ、ダメ…ッだめだよ、おーが、ッ」
「中には入れない、大丈夫」
王牙の先端が、ちゅぷんちゅぷん、と淵を押しては引く。入れない、とは言うけど、力んでないと入って来てしまいそうで体が震える。知ってか知らずか笑みを浮かべながら王牙が体を密着させて、腰を進めようとするから、首を必死に振った。
最初のコメントを投稿しよう!