【書き込むストーカー】

7/10
前へ
/10ページ
次へ
{3} ところが…である! 次の日の昼… 俺が昼メシを食いながらページを覗いてみると… 何と! めちゃめちゃ異常な多さの件数で! 綾香からの書き込みが記されていたのである! その数! 実に、52件!! 今朝から昼までの数時間で…これだけの件数を書き込むとは! まさに異常としか言いようがない多さだ! 【綾香】 『おはようー! 昨日は、めちゃめちゃ楽しかったー!今日もよろしくね!』 という、書き込みに始まり… 【綾香】 『あれれ?お返事まだかな?まだかな?』 【綾香】 『今日も大雪みたいだね!巨大雪ダルマ作れちゃうねぇ(笑)』 【綾香】 『ねーねー!お返事まだかなー?綾香様がお待ちかねだぞ(笑)』 【綾香】 『何か、私さ!ドラゴンさんにめちゃめちゃ会いたくなっちゃったよん!』 などなど… などなど… 『極めつけ』は… 一番最新の書き込み。 【綾香】 『会いたい!会いたい!会いたい!会いたい!会いたい!会いたい!会いたい!会いたい!会いたい!会いたい!会いたい!会いたい!』 「………」 俺は… 背筋が…凍り付いた…。 この綾香って女… 完全に『イッちゃってる』…。 「よし…。 もう、無視しよう…」 俺は、そう決めた。 このテのヤツには…無視が一番だ。 とっ! 【綾香】 『もうもう! 毎日、お肉ばっかり食べてたら、プクプク太っちゃうぞー(笑)』 という書き込みが、たった今!俺の目の前で記されたではないか! 「なっ、何だって?!」 俺は! 更に凍り付いた!! 確かに! 俺は今… 昼メシで肉を食べている! (元々、俺は肉好きなんだけど) で、でも!どうして?! この女は、俺が今、肉を食っている事を知ってるんだ?! しかも! 『毎日、お肉ばっかり食べてたら』だって?! 「ま、まさか! あの女!ずっと俺の事を…どっかから見ていたのか?!」 俺は! 反射的に窓の外を見た! 相変わらず、外は物凄い猛吹雪だ…。 もちろん、人影は見当たらなかった。 こんな昼夜を問わずの猛吹雪の中で… 窓の外から俺の様子を覗き見るなんて… そんなの! 到底!普通の人間には、無理な話だ! 「あ!そうだ!」 と、俺は念のため、 家中のあちらこちらをくまなく調べてみたが… 当然、どこにも『監視カメラ』らしき物は、見付からなかった…。
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!

20人が本棚に入れています
本棚に追加