ふたりセリフ(あるいは、18禁への果敢なる挑戦)

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 佐原は、もう片方の手で、多加木の股間に触れてきた。  拭った唾液が彼女の手のひらに付着していたからだろう。  湿った感触があって、わずかに皮同士がこすれ、すべった。  それだけで、強い快感が襲ってくる。 「さて、正直に答えてもらいましょう」 「なに、を」 「わたしの処女は、おいしかったですかー?」  変な質問をぶつけてくると同時に、彼女は多加木の股間を握ったまま、手を強く上下に動かし始めた。 「おお」 「なにが、おお、だ」 「どんどんどんどん硬くなってくよ」 「っ、さっきから、ずっと、硬かった、だろっ」 「いやいや。硬度が増してってますよー? こうギュッと握ったら、押し返してくる力で、硬さがわかる」  しゃべりながらも、手は止まらない。  しごかれる、というよりは、こねくりまわされる、といった感じだった。  彼女自身の唾液が潤滑剤の役目を果たし、ぬるぬると、手が股間の上を這いずりまわる。  ときどき、強く握ったり弱めたり、揉むようにして刺激を与えてくる。 「うあ──」  思わず声が出た。 「あーあ、声でちゃってる」  佐原が笑う。 「もっと出しちゃえ」 「だからっ、それ、そういうの、俺のセリフ──」 「しかたないじゃん。リードしてもらおうとしたら、爪切るの忘れた、だもん」     
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