ふたりセリフ(あるいは、18禁への果敢なる挑戦)

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 やや沈黙。 「てーい!」  不意にこっちを向いた彼女が、多加木に抱きついてきた。 「わっ」  そのまま、いっしょに倒れこむ。 「こいつめっ、こいつめっ」  抱きついたまま、佐原は足をじたばたさせている。 「かわいいヤツだな、このぅ」 「だからそれ、俺のセリフなんだって!」 「ね」  彼女が耳もとでささやいた。 「入れて」  つい身を離し、正面から彼女を見つめる。 「これは、ほら、女の子のセリフでしょ?」  思わず多加木は、彼女の唇に自身の唇を押しつけた。  そのまま、器用に位置を入れ替え、彼女を押し倒す。 「爪のことは気にしなくていいよ」  くすくす笑いながら彼女は言った。 「ほら、見て──もう準備万端だから」  そう言われて。  これまでの反動から、ちょっとした対抗心がわいてきた。  多加木は、彼女の言葉通りに見ようとはせず、自身の股間を彼女の入り口に押し当ててみた。 「ふぁっ!?」 「ホントだ。すごい濡れてる」 「ちょっと、いきなり当ててくるなんて、刺激強すぎるよ!」 「準備のほどを、たしかめてるんだって」  軽く先端をこすらせ、入り口の手前ですべらせる。 「ひああっ、うう、も、もう──」 「なに」 「そこまでするなら、もう入れてよぉ、バカぁ!」     
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