凪ぎの朝、その船では…

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 黒岩は、沙希の後を追いながら、 「まだ出港前ですよー」  すると沙希は、黒岩に向って、 「出港前でも、ここは船内だから、そういうことはダメです!」  向き直ると歩き出した。 「そんな、男みたいな事を言わずにー」  沙希の肩に手をかけようとした。  すると突然、黒岩の体が浮き上がり、階段の方へ移動していった。 「うわー! なんなんだ? 沙希さーん、助けてー!」 「えっ、どういう事?」  沙希は呆然としながら、その後を追った。
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