1人が本棚に入れています
本棚に追加
まったく風も何も無いのに、黒岩の体は浮いたまま、階段を下りつづけた。
沙希は、どうしていいか分からないまま、後を追いつづけた。
が、その時、さっきの少女の言葉を思い出し、
「お嬢(じょう)ちゃん、どうか止めてー!」
しかし、なんの反応も無かった。
どうやら最下部に向っているようだった。
沙希は、船内無線機で、助けを呼ぼうとしたが、無駄だった。
(最下部には機械室がある。もしかして……!)
沙希は、最悪の事を連想していた。
最初のコメントを投稿しよう!