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通学途中で突然吹いてきたビル風に煽られた私の髪の毛
風から逃げるように俯き乱れた髪の毛を押さえる。
「えっ……?」
顔を上げた私の少し前を歩いていた同じクラスの小林君の髪の毛も煽られて…
メガネを外して
面倒くさそうにかきあげた長すぎる前髪から覗いた瞳に息を飲んだ。
「誰…?」
私は呆然として暫くの間動けなかった。
上の空で学校に向かうけど
前髪をかきあげた小林君が頭の中から離れてくれない。
2重の切れ長の瞳
大きな黒目に真っ黒な長いまつ毛
スッと通った鼻筋
少し大きめの薄い唇
いつも見ていた小林君とはかけ離れ過ぎていた。
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