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まだまだ子供で役に立つとは思えないけど、でも、漢助の為ならなんでもできる。
それくらい真剣だ。
それに、その自信は誰にも負ける気はしない。
ヤル気、元気だけが十汰の取り柄だから。
「漢助の側に…いたい……っ」
せっかくの夏休み。ずっと漢助の側にいたい。
一人、部屋で漢助が帰るのをジッと待つのはもう嫌だ。
漢助の仕事をする顔をちゃんと見たい。
「たくっ…お前って奴は……」
「アアッ! グリグリッ……て…う…アアッ---……」
漢助が突然指をもう一本増やし、奥へと挿入した。すると、その指が十汰の良い部分を刺激し、十汰の指と共に激しく動かしたその二本の指によって、十汰は漢助の指でイッてしまったのだった。
「お前には負けるよ……」
漢助は盛大な溜息を出すと、降参したと口にした。
それを聞き、十汰は脱力した身体で嬉しそうに笑う。
「……ふふっ。勝っ…た……」
でも、その言葉を言った途端、突然の睡魔。
いつもこうだ。次の展開に進めると思うと眠くなってしまう。
安堵感がそうする。
「寝ろ寝ろ。続きはまた今度だ……」
そう言って、漢助は十汰の頭を優しく撫でる。その手つきに十汰はまたホッとし、そのまま目を閉じ眠ってしまう。
その身体をいつだって漢助は綺麗に整え、ぬるま湯のタオルで拭いてくれる。だから、朝起きて汚れたままなんて事は一度もない。
顔に似合わず几帳面。意地悪な性格なのに時々優しい一面も持っている。
伊達坂漢助と言う男。この男の優しい一面は、今の所十汰しか見ていない。
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