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だから、どうにか早くこの時間を終わらせたくて、十汰はその言葉を鵜呑みにしてしまった。
でも、男の手は止まる事はなく、更にエスカレートしていき、いつの間にか十汰の着ていた服の殆どが公衆トイレの床に落ちていた。
一つ一つ身に纏う服が剥がれていくと、男は十汰の透き通る白い肌とピンクの色した乳首を見て興奮したのか、鼻息が更に激しくなる。
『うっ……』
そして、次に男が取った行動は、思いもしない事だった。
突然、利き手ではない方の手を自身の下半身に忍ばせ、ある部分を弄りだしたのだ。その瞬間、面の奥から男の興奮した声が聞こえてた。
『あっ……ねぇ…俺のも触って……』
そう言って、十汰の左手を握って来た男。
嫌だっ。そう震える声で十汰は言ったのに、男は取り出した逸物を十汰に見せながら、そこを握らせようとした。
『これ、君の中に挿れると思うと興奮するね……』
『や…だぁ……』
その言葉に、十汰はポロポロと涙を流す。誰か、誰か助けて---そう、心の中で何度も言った。
でも、その悪夢からいつだって助け出してくれるのはこの男だった。
―――おいッ! 大丈夫か!
そう。この、ミントの匂いを纏った男。 伊達坂漢助と言う、名探偵。
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