第4章 行動

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 危なくさきえに迷惑を掛ける所だった。  十汰は漢助に、ごめんっと謝り下を向き、トコトコと漢助から少し離れた。 「はぁ……俺って足手纏い……」  そう心の声が口から溢れる。  もっとスマートに熟したい。そう思っているのに、それが空回りしてしまう。  こうならないようにって思ってたのに。 「あ……綺麗……」  そんな落ち込む十汰に、受付カウンターの直ぐ側にあったフラワーアレンジメントが癒しをくれる。  かすみ草をたくさん使ったそのアレンジメントは、ピンク色のバラやカーネーションを上手く引き立て、受付カウンターを華やかにしていたのだった。 「かすみ草だ。可愛いな……」  色々花はあるけれど、こうやってその花を引き立てているかすみ草は、なんだか健気に見えて可愛く見えた。  自分も、こんな風に漢助を引き立てられるような男になりたい。そう思った。 「かすみ草、お好きですか?」 「え……?」  十汰がかすみ草に触れ、そう呟いていると、突然、緑色のエプロン姿の男が声を掛けて来た。  その男は長身で、細身。分厚い黒縁眼鏡を掛けていた。  年齢は大体二十代後半くらいだろう。漢助よりは年下に見える。 「あ、すみません。かすみ草を可愛いと言っているのが聞こえて……」  男は十汰の言葉を聞いてしまい、焦りながら謝り出す。その言葉に、十汰は謝らないで欲しいと告げるのだった。
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