第4章 行動

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 そして、そんな事はないと告げた。  かすみ草は十汰も好きな花だ。前に花言葉を検索した時に、とても心に響いたのだ。 「かすみ草の花言葉って、清らかな心、親切……幸福って意味ですよね?」 「え……?」 「あれ? 違いました?」 「いえ、合ってますよ。よく知ってますね」 「前にちょっと調べた事があって。西洋では、everlasting iove……永遠の愛、なんて言葉があるんですよね?」  その言葉を見て、かすみ草を更に好きになった。  だって、漢助に初めて貰った花がかすみ草だった。  その理由が、その意味の何を示しているかは分からないけれど、でも、その花に意味は無くてもとても嬉しかった。 「十汰」 「漢助」  漢助がコンビニから戻って来て、ゆっくりとこっちに来てくれた。  手に持つ袋の中には、お茶のラベルが貼ってあるペットボトルが二つあり、十汰の分も買って来てくれたようだ。 「そちらは?」 「あ、ほら。昨日、葉山さんの会社でお花の入れ替えしてたタオリフラワーショップの従業員さん」 「あぁ……昨日見掛けたな」 「うん。たまたま見てたらそのお花屋さんだったんだ」 「そうか……。あの、他織さん」  十汰が長信について話すと、漢助が突然長信に話し掛けた。そして、胸元からスッと雪音の写真を取り出し見せた。 「こちらの女性、知りませんか?」 「え……? あ、葉山さんの娘さんですよね? 受付嬢の」 「はい、そうです」 「確か、お亡くなりになったとか」  長信は漢助の手から写真を受け取り、雪音の写真を見て悲しそうな表情をした。
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