第4章 行動

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 漢助はスタスタと会社へと向かう。その横を十汰は無言で付いて行った。  そして、会社に着くと、受付カウンターにいた咲子に話し掛ける。 「こんにちは」 「こんにちは……」  警戒心を抱かれないよう、十汰は慎重に咲子に話し掛けた。  その横には漢助が無言で立っている。 「昨日の方達ですよね?」 「あ、そうです」  咲子は十汰達の顔を覚えていたようだ。まぁ、昨日、今日だから覚えている事が不思議とは言えないが。 「今日も青葉に御用でしょうか?」 「いえ、今日はあなたにお話しを聞きたくて……」 「私?」 「は、はい……」  十汰はドキドキしながら咲子にそう告げた。  咲子は最初どうしようか迷っていたが、十汰が怪しい人間とは見えなかったようで、分かったと言ってくれた。 「終わり次第でいいですか?」  その言葉に頭を縦に振る。  咲子との待ち合わせは仕事が終わった後に近くのBARでと言う話しになった。  それまで十汰と漢助は事務所に戻り、少しだけ寛いだ後、また外に出て待ち合わせのBARへと向かう。 「こっちです」 「え? あっ、はい」  先にBARに着いていたのは咲子だった。  咲子はピンク色のワンピースを着て、赤色の派手目なルージュを付けていた。  仕事の雰囲気とは違う咲子を見て、十汰は最初それが一目見て咲子だと分からなかった。
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