第二話 就寝

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 さてはて、今日の食事は何にしよう。最近のマネくんの体重と見た目を考えると、ヘルシーな物がいいかもしれない。  となれば野菜は欠かせない。肉が食いたいと言われる可能性もあるがそこは笑って流しておこう。彼のためでもあるのだから。  薄暗い通路を抜け、エメラルドグリーンの薄いレースがかかった部屋の前へ。レースを片手で押しのけ、その下を軽く背を丸めてくぐり抜ける。  レースの先にあったのはキッチンだ。白で統一された清潔感ある空間。今日も見えない掃除担当者がよく働いてくれたようで、部屋の隅から台の上までピカピカに磨かれている。  流しの前に立ち、私は軽く袖を捲った。それから棚の中から必要な道具を引っ張り出す。  鍋。フライパン。ボールにまな板。出した道具は台の上へ。一通り道具を揃えたら次は食材だ。手垢一つ見当たらない銀の取っ手を掴み、冷蔵庫を引っ張り開ける。  中には色とりどりの食材たちが、キチンと整理され並べられていた。こんな所まで掃除してくれるとは、いやはや実にありがたいことである。  心の中で感謝しながら、レタスやキュウリ、トマトといった新鮮な野菜を調理台の上に移動させる。その際、あらかじめ用意していた道具たちは所定の位置に設置。邪魔にならないよう気をつける。  よし、準備はできた。まずは野菜の盛り合わせから作ろうではないか。  笑みを浮かべ、包丁を手に持った。
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