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「やだ……っ!怖いっ!レヴィ……やだぁーーっ!」 一際甲高い声で叫んだ那音の中でレヴィの灼熱が弾けた。最奥に叩きつけるように彼の欲望が放たれる。 長い射精を感じながら、ぐったりと彼の体の上に倒れ込んだ那音は目を閉じたまま意識を失った。 バンパイアとして目覚めて、力のコントロールもまともに出来ないまま体を酷使したせいだろう。 まだ完璧とはいえない。体と心のバランスが不安定なのだ。だからレヴィを誘い、激しいセックスを望んだりする。 レヴィは、自分の胸元に乗せたまま少し早い呼吸を繰り返す那音の頭を優しく撫でた。 「――焦らなくていい。時間はいくらでもある」 再び眠りに落ちた愛おしい花嫁に啄む様なキスを繰り返しながら、レヴィもまたゆっくりと目を閉じた。
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