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ところで、林間学校と言えば、外せないイベントがいくつかある。さっきまでやっていた、昼間の行事はあくまでも夜の行事に向けたぜんしょう戦だ。
ひととおり昼の行事を終えると、ひどくお腹が空いていた。いつもだったら家に帰ったらママがご飯を作ってくれているけど、今日は違う。自分たちで作らなくちゃいけない。
一旦コテージに戻ってそれぞれが持ってきた食材を取ってくる。今日のメニューはキャンプの定番、カレーだ。
夕食作りは、男子グループと女子グループ、それぞれ四人ずつが一組八人になって行う。おれは幼なじみのみおと一緒のグループなので心強い。
みおんちは共働きで、ママとパパの他に弟が二人いる。ママの帰りが遅くなるときは、みおが料理の下準備をやることも多いらしく、料理の腕は他の女子に比べるとはるかに頼りになる。
みんなで持ち寄った食材を調理台の上に並べて、過不足がないことを確認すると、
「よし、食材はおっけー。じゃあうちら女子が野菜切ったりはしておくから、男子はかまどの火付けして、お米たいといて!」みおがてきぱきとみんなに指示を出す。こういうときのみおは本当にたよりになる。
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