キャンプー①

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 頑張ったお互いを称えあい、煌々と燃える炎をゆーちゃんと二人で眺める。二人だけのちっちゃいキャンプファイヤーだ。  ゆらゆらと炎が揺れている。なんだか何時間も見ていられそうだ。パチパチと薪がはじける音、今まで嗅いだことのない、ガスの火じゃない火の匂い、何もかもが『初めて』の出来事ばっかりだ。  ふと隣で一緒に炎を眺めているゆーちゃんの顔を見る。炎に照らされたゆーちゃんの顔は、とても綺麗で、可愛かった。  なんだか胸の奥がぎゅーっとして、それ以上ゆーちゃんの顔を見ることができなかった。まるで熱を出したときみたいに、顔が熱くなっていることに気が付いた。きっと、これは炎のせいだと思ったんだ。
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