キャンプ―③

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キャンプ―③

一旦バンガローに戻り、寝床の準備を終えて、肝試しのスタート地点へと向かう。クラスごとに分かれて、ペア決めのくじ引きの時間だ。  先生がガサガサとくじが入った箱を持ってきて、ペア決めのやり方を説明する。 「この中には、二枚同じ数字が書いてあるくじが入っています。同じ数字が書いてあるくじを持っている人が、肝試しのペアになります。引いたあとに交換しないように!」  そうは言っても、みんな交換する気満々だ。ケースケにもタカシにも、もし自分が好きな子のくじの番号を持っていたら交換してくれと頼まれていた。  おれの番がやってきて、くじを引く。くじには、『20』と書かれていた。一クラス四十人なので、おれが行くのは一番最後だ。仮にびびって泣いちゃったとしても、後ろに追いつかれることはないからラッキーととるか、後ろから人が来ないのでアンラッキーととるか、微妙な数字だ。     
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