僕たちに感情などないはずだ

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僕たちに感情などないはずだ

私はルンバ ルンバ:家庭用掃除ロボット。らせん状に掃除・壁伝いに掃除・何かにぶつかればランダムウォークする、などのプログラムで構成されたもの 私は【CLEAN】により初めて起動した そしてプログラムに従い清掃を開始 らせん清掃、のち赤外線センサーより段差を確認 旋回し回避、再びらせん清掃 のち接触センサーに反応あり 何かにぶつかったらしい。旋回、 「いった!!なにするんだよ!!」 旋回を、 「僕の滑らかな足にへこみでもできたらどうするの!!」 せ、旋回、 「あーもう絶対傷が入った!猫さんにもひっかかれたことないのに!!」 「…旋回します」 「無視するなよ!大体お前この部屋しか掃除しないんだから掃除しながらでも答えろよ」 「何に答えるのでしょうか。何も質問はされていません」 「少しは反省とかないわけ?!」 「私は清掃しているだけなので」 「いった!またぶつかった!」 「接触センサーが感知すればすぐランダムウォークに移行します。そこまで強くぶつかってはいないはずです」 「僕は木製なの!柔らくて滑らかなの!全く君は何もわかってないね」 「私は清掃ロボットなので」 「へぇロボットなんだ。君名前は?」 「ルンバです」 「僕は机。まぁ僕はご主人がここに来た時からいる古株だからね。少しは敬意持ってね」 「敬意というものはプログラムにありません」 「あっそ、まぁいいや。よろしくね」 「はい」 上から私を見下ろすそれは机と言う名前らしい
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