3月28日

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夕方だから影が伸びていて、わたしの足を縫い付けるには有り余るほどの黒い糸が出来るだろう。だから私はここにずっと立っている。 「そろそろ行きなよ」「さよならは近い」「いい加減、いい加減、」 「でもね私はここで待ちたいんだ」 影が笑う。わたしが笑うみたいに。あともう一回の夕暮れを。
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