I.再会

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真里は困惑しつつ蒼井に言った。 「ややこしいコが増えたのね。」 「まあね。でも宮崎以上に ややこしいのはいないから心配はいらない。 あいつがいるだけでとにかく毎日賑やかなんだ。」 蒼井はフフッと楽しそうに笑った。 その横顔から蒼井がどれほど宮崎を信頼し 可愛がっているかがわかる。 そうしている間にオフィスからは 電話が鳴る音が聞こえ始め 昼休みの終わりを告げる。 オフィスの出入口から 代わる代わる顔を出す部下達が 蒼井に向かって口々に言う。 「蒼井さん、確認したいことがあるんですが。」 「蒼井さん、書類のチェックお願いします。」 「蒼井さん、3番にお電話です。」 「わかった。すぐ行く。」 蒼井はみんなにそう返事をしてから、 真里を振り返った。 「さあ、戦闘開始だ。真里もいこう。 まずは挨拶するんだろ?」 先に歩き出した蒼井の背中は 昔に比べてより広く大きく見えた。 真里の知らない7年間に 彼が積み上げたキャリアと自信が そう見せているのかもしれない。 うん、と頷き、その背中に続く。 蒼井と高山。 彼らの仲間として また一緒に働けることが誇らしかった。
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