40人が本棚に入れています
本棚に追加
昼休みのシステム部は数人のお弁当組と
真里だけが残るのみとなった。
真里は用意していたシリアルバーなどをかじりながら
スマホのチェックをする。
夏菜子と福岡で仲良くしていた
同僚からメッセージが届いていた。
夏菜子は真里の様子を心配し
福岡の同僚は近況報告だった。
それぞれに返信をして
あとはニュースや保留にしていた記事を
読んだりして昼休みを過ごした。
午後の始業時間が近づき
昼食に出ていた社員達が戻ってきて
室内はまた賑やかになる。
高山達もそれぞれペットボトルを片手に
オフィスに帰ってきた。
「土産だ。少しか食べたか?」
そう言いながら高山がお茶のペットボトルを
真里の机の上に置いた。
「ありがとう。食べたよ。」
「食欲無いって?大丈夫か?」
蒼井が真里の顔を覗き込む。
「大丈夫・・・。」
真里は俯いたままボソリと答えただけで
「トイレ行かなきゃ。」といきなり立ち上がり
そそくさと席を離れた。
残された3人の男達は怪訝そうに顔を見合わせた。
最初のコメントを投稿しよう!