prologue 誓いのキス

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始めて舞と出逢ったのは近所の公園にお母さんと2人で公園デビューの為に足を運んだ時、引っ越して来たばかりの私はまだ4歳位で、新しい環境の変化に戸惑いながら人見知りがちでそこに行ったんだけど、既に公園には人影もなく、唯一見つけたのが私と同じ位の女の子…舞。 長く伸びた髪が特徴でその髪が夕陽の中でもキラキラと輝いていた。 ポジティブ志向の母親は人を見つけるや否や早速私の手を引いてそこへ向かったんだけど、私はと言えば不安から母親の手を逆に引いて抗ったんだけど…4歳の女の子が大人に敵う訳も無く、足を引き摺り砂音を立てながら結局はそこまで連れていかれた。 お母さんの背後に身を潜めていると舞は砂遊び用のシャベルを2つ手に警戒する私の側迄来ると暫く私をジーーーッと見つめて屈託無い笑顔を私に向けシャベルの1つを差し出した。 「お砂遊び好き?」 私は戸惑いながらも小さく頷くと舞は私の手を取りシャベルを手に乗せて 「なら!一緒にやろう!」 そう言いながら私の手を引いて砂場へ導き、私はその日初めて彼女と遊んだ。 気付けば人見知りしていた私は砂遊びは勿論、ブランコやら滑り台など舞と遊んでいるうちにすっかり笑顔を取り戻し、引っ越す前の活発で冒険好きな自分へと変わっていた。 そして、この出会いこそ…私と舞の今でも続く関係の始まりで何をするにも何処に行くにも私達は常に2人一緒に行動する様になりお互いをマーヤ、サーヤと呼び合う仲が良い幼馴染みになっていた、そんなある日。 何時もの様に公園で遊んでいると桜の樹木から緑色の葉を芽吹く変わった葉を見つけた。 立ち止まって暫くそれを見ていた2人を互いの母親は不思議がり様子を見に2人の所へ来て、私達が見上げる先にある緑色の葉を見るなり植物園に勤務していた経験がある私のお母さんが話し始めた。 「へぇ~っ…こんな所にヤドリギが芽吹いてるなんて珍しいわね」 「なーにあの緑色の葉っぱ、桜じゃないの?」 「うん、あれはね…桜の木にお泊まりしているヤドリギって言う葉っぱよ、ヤドリギはね、あーやって他の木に泊まって緑色の葉っぱを付けるの!咲だって見た事あるよ」 「私も?」 「うん、咲はクリスマスに飾る丸いやつ解る?」 「うん!リースって言うやつでしょ?」
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