幼馴染

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「だってさ、お前に言ってくるのって いつも3年生だったろ? 卒業していなくなったのに 度胸ある子いるんだなぁって思ってさ」 ……コイツ、完全に面白がってやがる。 「うっせーな、1年だとよ」 「い、い、1年!!なんて命知らずな……」 ボカリと頭を殴る。 「痛っ!もう乱暴者。 そんなのに何でそうモテるんだろ?」 「モテてねーよ。 単なる興味だろ」 「興味だけじゃないって。 しかし年上キラーだと思ってたのに 年下からもか……女の子の母性本能の 範囲の広さと強さって恐れ入るね。」 全然、褒めてねぇよな? 寧ろバカにしてんだろ、お前。 ……あー腹立つ。 「男からは怖がられているのに、 女の子からは遠巻きだけど “可愛い”とか“ストイックさがイイ!” とかさ……ホントどこ見てるんだろうね?」 まだ言うか。 何が、ね?だ 一番俺のキライな言葉と知ってんだろ、 もう一発、殴りてぇな。 「で、なんて返事……した?」 はぁ。 そんなに聞きたいか? 悪趣味だな、ホント…… 「興味ねぇって言った。 もう良いか? 俺、ちょっと職員室寄っていくから 部員にテキトーに柔軟してろって言っとけ」 「うん。分かった」
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