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クソガキ
「道を譲れ」
「嫌だね」
「……もう一度だけ言う、どけ」
「い・や・だ」
「テメー死にてぇのか?」
「暴力とか、サイテー」
見掛けねぇ制服を着たソイツは
細い道の真ん中、仁王立ちをし
不快な表情でムカつく台詞を吐いていた。
「――お前、どこ中だ?」
「答える義理ない」
気の強さでは誰にも負ける気はしないが、
コイツもまた引こうともしない。
だからこんなクダライ平行線が
さっきから続いてるわけだが。
言っておくが、
いくら俺でも誰彼かまわずケンカを
売ったり買ったりする程、
暇でもなけりゃ趣味も無い。
だがコイツは別だ。
こうまで揉めてる経緯は別にある。
それは1時間前……
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