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バスは病院近くに停まるので迷うことなく南沢病院へと行けて、受付では安西さんの病室を教えてもらった。 エレベーターで病室の階まで行って言われた病室を探す。 きょろきょろしていると看護師の藤堂さんという30代くらいの人に声をかけてもらえて安西さんのことを伝えると一緒に病室まで行ってくれて助かった。 看護師の藤堂さんがノックをすると中から退屈そうな返事が聴こえた。 「遥香ちゃん、お友達が来てくれたわよ。それじゃあ私は仕事に戻るからね」 安西遥香さん。同い年なのに私と比べると大人びて見える。肩よりやや長い黒髪と同色の瞳は大きくて綺麗だ。 「は、速水真帆です」 ほぼほぼ直角に体を曲げての挨拶になった。だって今までこんな大人っぽい同世代見たことなくて緊張してしまった。 「真帆はいつから私の友達に?」 そういわれ顔を上げると安西さんの眉が寄っている。 誰コイツ、と言わんばかりに。 藤堂さんが「友達が来た」なんて言ったから気分を害したのかも。 だって、私たち友達じゃないどころか初対面だし。 あれ?でも今真帆と名前で呼ばれた気がする。 「私はクラスメイトで、プリントを持ってきて、あ!担任の佐々木先生からです、私帰宅部だし、」     
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