29人が本棚に入れています
本棚に追加
そして今から約3時間ほど前、
午前11時くらいに到着した。
祖母お手製のランチを頂き、
両親はゆっくりと寛いでいる。
やよいは早速お気に入りの場所「屋根裏部屋」で、
何かお宝がないか探していた。
タッタッタ…
規則正しく軽快なリズムで、階段をのぼる足音。
やがて屋根裏部屋につくと
コンコン、とノックの音がした。
「はーい!」
やよいは元気よく答える。
「入るよ!」
という声と共に、カチャッ、とドアが開いた。
「何かお宝でも、見つけたかい?」
祖母は笑顔で、やよいの傍らに正座した。
(お祖母ちゃん、綺麗だな。若いころは本当に綺麗だったろうなぁ…)
やよいは、祖母の整った上品な顔立ち、
優しい笑顔を見てつくづくそう感じた。
「これ!」
やよいはその大きな本のようなものを差し出す。
「おや、これは…」
それを両手で受け取りつつ、祖母は少し照れたように笑った。
心なしか、頬がピンク色に染まったような…。
「これはね、
色々なお花の思い出が詰まっているアルバムなんだよ。
見てみるかい?」
と祖母は尋ねる。
「うん!」
やよいは元気よく答えた。
最初のコメントを投稿しよう!