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怪訝がる小太郎の耳元で、小太郎本人も聞き取れるか取れないかの大きさの声で囁く。
その一言は小太郎の顔を真っ赤にし、慌てふためかせた。
怜治はいつもの不敵な笑みを漏らすだけ。
「ふ、不意打ち過ぎるっ！！！」
「甘いな。まぁ、もう一生言う事も無いかも知れないけどな。」
「え？！いや！いやいやいや！！もう一度聞きたい！！」
「そうそう言ってたまるか。」
こんなセリフを言ったのも初めてだけどな、と、怜治はコッソリとほくそ笑む。
「そんなあああぁぁっ！」
怜治の肩に頭を乗せてうな垂れる小太郎は犬そのもの。
「あー、うん、でも良いや。怜治さんが俺の物になってくれるなら……うぉっ？！」
そう言った小太郎の腹に、激痛が走った。
怜治が容赦無いボディブローをかましたのだ。
「誰が、誰の、モノだって？」
「いたた……。え？え？今の言葉って、そういう意味じゃ……？」
再度お腹へと拳を当てる怜治に、小太郎は手で腹を庇い、半泣きになりながら抗議する。
「暴力反対！！」
「俺がお前のモノじゃなくて、お前が俺のモノだろう？」
言われ、どう言う事かと考える小太郎。
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