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だけど――。
「3ヶ月の間――響也がここでどうやって暮らしていたか知りたくはないか?」
「え……?」
冬馬の魅惑的な問いかけは
一瞬にして僕の震える声をかき消してしまう。
「俺たちも驚いたが――おまえの兄さん、ここに来てからの事みんな日記にして書き残してたんだよ」
肩越しに由莉が僕の耳元に囁く。
「読んでから帰っても遅くはないさ。だろ?」
唇が触れそうなほど近く
「ん……」
いや確実に
唇で耳たぶを啄ばむようにして。
「どうしよう……」
指先と耳元から
同時に感じる熱い吐息。
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