知らない携帯番号

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電話のことも忍のことも、両方モヤモヤした頭のまま出勤した。 午前中はなんとなく過ぎた。 ランチから戻って、受付のそばを通りかかると、何処かで聞いたことのある声がした。 「恐れ入ります。斉藤商事の三島圭佑と言いますが、片岡さんはいらっしゃいますか?」 「しばらくお待ちください」 「あ、片岡さんですか?斉藤商事の三島さんて方がお見えです…はい」 片岡さんて忍のことよね…それとあの声… 少しすると忍が降りて来た。 「おう!圭佑!急にどうしたんだ?」 『え??あの人と忍って知り合いなの?』 呆然と立ち尽くしていた私に、三島という人が気付いた。そして、忍もこっちを見た。 「え?美沙子?」 「お知り合いなんですか?」 「ああ、大学の後輩なんだ」 「三島圭佑と言います。初めまして…」 私は逃げるように、その場を後にした。 どういうこと?
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