彼の正体

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午後からの私は最悪だった。 した事の無いようなミスをした。 「小嶋…ちょっと」 課長に呼ばれた。 「小嶋、どうしたんだ?らしくないんじゃないか?離婚の後だって、こんなミスしなかっただろ?」 「申し訳ありませんでした」 「他のやつと違って、珍しいことだけど、気をつけてくれよ。お前らしくないよ。疲れてるなら、帰ってもいいんだぞ」 「すみません。大丈夫です」 私は席に着くと大きなため息をついた。 比較的話ができる後輩が、 「大丈夫ですか?」 とお茶を差し出しながら聞いてきた。 「ごめん。大丈夫だから…ありがとね」
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